2022-07-21

脱毛でやけどすることはある? 脱毛とやけどの関係について解説!

脱毛に関する口コミなどを見ていると「レーザー脱毛でやけどのようになった」「せっかく医療脱毛にチャレンジしたのに、やけどの治療をすることになった」など、やけどという言葉を含む内容が意外に多くみられます。脱毛でやけどをしてしまうことが、本当にあるのでしょうか?

 

今回は、脱毛とやけどの関係を取りあげ、脱毛の性質とそれが原因で引き起こされる肌トラブルについてご紹介します。

 

脱毛の仕組みと脱毛によるやけどの特徴について

まず先に申し上げると、脱毛でやけどしてしまうことはあります。可能性としてはかなり低いものの、脱毛でやけどを負った実例は報告されています。なぜ、脱毛でやけどの症状が出てしまうことがあるのでしょうか。脱毛の仕組みから説明します。

 

レーザー脱毛も光脱毛も、照射の出力には差があるものの「毛根に熱を加える」という方法で脱毛をおこないます。身体の一部分を加熱している以上、肌が極端に敏感な状態になっている方や、体質上やけどを負いやすい方などは施術時の何らかの原因でやけどをする可能性があるといえます。

 

一般的なやけどは、肌にすぐ赤みが出たり皮がめくれたりするため、比較的症状にすぐ気づきやすいのが特徴です。しかし、脱毛によるやけどの場合、毛穴を中心に徐々に赤みが出るなど、一般的なやけどより外観などから気づきにくいケースが多いのです。また、脱毛の施術直後は多くの方に肌のほてりなどが出ることもあり、油断して放置されやすいというデメリットも。長時間気づかずにいた結果、かさぶたのようになって治りが遅くなってしまったというケースもあります。

 

脱毛でやけどになる原因は?

脱毛でやけどを負ってしまうケースは、どのような原因で引き起こされるのでしょうか。ここでは、脱毛によるやけどの原因をご紹介します。

 

・レーザー脱毛によるやけどの原因

やけどのリスクが知られている脱毛法には、医療レーザー脱毛があります。高出力のレーザーを肌に照射し毛根を焼ききる方法ですから、肌に高熱を加える以上、やけどの可能性はあるといえます。
レーザー脱毛によるやけどの要因は、第1に「脱毛器が旧式で、肌のリスクへの配慮が少ないものを使用している場合」、そして「施術者が技量に乏しい場合」といわれています。

 

・光脱毛によるやけどの原因

サロン脱毛によるやけどの原因には、レーザー脱毛でのやけどの原因として挙げた2つの要因ももちろん含まれます。しかし、出力の弱いサロン脱毛でやけどを引き起こす原因にはこれらのほか、脱毛を受ける側の要素もあります。「日焼け直後に施術を受けた」「施術直後に熱い温泉やサウナに入ってしまった」「施術直後にスポーツなど強度の高い運動をした」などです。

 

やけどしてしまわないために気をつけたいポイント

 

・脱毛でやけどを起こしやすい部位

脱毛によるやけどが起こりやすい部位は、ます日頃から紫外線の影響を受けやすい箇所が挙げられます。腕のひじ下が、その代表例です。また、最近施術を受ける人が増えているVIOラインも皮膚が薄く刺激に敏感なため、やけどのリスクが比較的高いといわれています。

 

・脱毛でやけどをしやすいタイプの人

脱毛でやけどを起こすには、脱毛でやけどしやすいタイプの人がいます。ここでは、脱毛でやけどしてしまいやすい方の特徴をご紹介します。

 

・肌の色素が黒い人、地黒の人

もともと皮膚のメラニンが多く、色黒の方は脱毛の光にも強く反応しやすいです。そのため、レーザー脱毛に限らず光脱毛などでも、照射時の出力が強めだとやけどになってしまう可能性があります。

 

・日焼けをした人

日焼けしてしまった方も、やはりメラニン色素が多めになった状態なのでレーザーや光に過剰反応しやすくなっています。施術前に真っ黒に日焼けしてしまったなどの場合は無理に施術を受けず、事情を話して予定を先延ばしにしてもらうなどの方法も検討しましょう。

 

・肌が乾燥している人や光過敏症の人

乾燥肌の方はもともと刺激に敏感ですから、脱毛の照射にも過敏な状態です。出力を低めにしてもらうなどの方法で、やけどになってしまうことを回避しましょう。日光アレルギーによる光過敏症の症状をお持ちの方は、脱毛を検討する段階でサロンやクリニックによく相談し、慎重にお試ししたうえで施術を決めることをおすすめします。

 

・麻酔クリームを使っている場合

痛みを軽減するために、麻酔クリームを塗って施術する場合があります。痛みが軽減され快適なのですが、ご自分に合った出力以上の強さで施術を受けていても気づかなくなることが稀にあります。そのため、やけどのリスクも高くなるかもしれませんので注意しましょう。

 

・脱毛後に日焼けをした人

脱毛前だけでなく、脱毛の施術が済んだからといって直後に日焼けをするのもよくありません。脱毛後の日焼けによって、本来大丈夫なはずなのにやけどに進行してしまったケースもあります。脱毛後は肌がほてっていたり、刺激に敏感になったりしています。脱毛が終わったからとすぐに日焼けをすると、トラブルを引き起こしてしまいますから「脱毛後でも日焼けは厳禁」と考えましょう。

 

これ、やけどなの? やけどか判断する際のポイント

脱毛後に赤みやほてりが出ることは、実によくあります。そのため、やけどかどうか判断できずに放置してしまい、悪化を招くことも。ここでは、脱毛後のやけどの程度や「やけどかも」と判断できるレベルの目安などをご紹介します。

 

・毛穴周りの赤みや斑点が3日以上引かない

レーザーは施術時も痛みをともないますし、施術後の赤みも出やすいものです。しかし、毛穴周りの赤みや斑点が、施術後3日を過ぎても引かないようならやけどを疑ってよいといえるでしょう。同時に、かゆみが引かなかったり部分的な皮膚の盛り上がりなどがみられたりする場合は、さらにやけどの可能性が高くなります。

 

・レーザーの痕が茶褐色に残った

レーザーで脱毛をすると、ほとんどの方は少しのあいだ肌に軽い炎症を起こした状態になります。痕が茶褐色に見えるようになったら「炎症性色素沈着」の可能性があります。やけどの可能性と併せて、すぐに医師へ相談するのが望ましいでしょう。

 

脱毛やけどの応急処置と治療法

・すぐ20分ほど冷やす

施術後すぐに、やけどをしたかも……と思った場合は、まず患部を20分ほど冷やしましょう。その後、医師に相談して適切な治療を受けます。また、施術後しばらく時間が経ってからやけどと気づいた場合は、その時点ですぐ医師に相談して治療を受けましょう。

 

・クリニックの医師に相談を

もし、医療脱毛でやけどをしてしまった場合はそのクリニックの医師にそのまま相談しましょう。サロン脱毛でやけどが疑われる場合は、かかりつけの皮膚科へ行くのが良いでしょう。自己判断で合わない薬を使ったり、間違った対処法でケアを続けたりしてしまうと、色素沈着や痕が残ってしまうこともあります。

 

やけどを未然に防ぐための予防策とは

せっかく肌をきれいにするために脱毛するのですから、やけどは避けたいもの。脱毛でやけどしてしまうことがないよう、以下の方法などであらかじめ対策をおこないましょう。

 

・日焼けを防ぐ

日焼けは脱毛の施術を妨げますし、肌そのものにも大敵です。スムーズに脱毛でき、同時に美肌をめざすためには日焼けは厳禁と考えましょう。

 

・クリニックに事前に伝える

医療レーザー脱毛は、やけどのリスクも高い治療法です。クリニックでカウンセリングを受ける段階から「敏感肌です」「やけどが不安です」と伝えるのが良いでしょう。また、あらかじめやけどをした場合の適切な対処法についても提案してもらっておくとあとで慌てません

 

安全に脱毛するためにはリスクを理解しておくこと

脱毛は、つねに危険がともなうものではありません。ただし、やけどなどのトラブルが実際に報告されていますから、施術を受けるならその危険性についても把握しておく必要があります。クリニックやサロンを選ぶ際にも、それらのリスクへの対処法を明確にしていたり、トラブルサポートの体制が充実していたりするところを必ず選ぶのが大切です。

 

また、熱さや痛みのリスクがもともと少ない、安心して受けられる脱毛法を選択するのも賢い方法です。サロン脱毛のなかには、Dioneの「ハイパースキン脱毛」のように体感温度がとても低く、従来のメラニン色素に反応するタイプとは異なる方式で施術するところもあります。やけどが不安なら、初めから「痛くない、熱くない脱毛法」を選択しておくのも、トラブル対策かもしれません。