2022-01-31

IPL脱毛ってどんな脱毛法?仕組みや特徴を知りたい!

一般的によく知られている脱毛法としては、「医療毛」「針(ニードル)脱毛」「光脱毛」などがあります。それに、ご自分に合う脱毛法を探している方なら「IPL脱毛」という方法について耳にすることもあるかもしれません。

今回は、最近よく聞くようになった脱毛法「IPL脱毛」について詳しくご説明しましょう。脱毛のメカニズムや特徴を知り、ご自分に合った脱毛法探しにもお役立てください。

 

IPL脱毛も含まれる「光脱毛」とは?

IPL脱毛は、肌に特殊な光を照射して発毛を抑える「光脱毛」の一種です。まずは、光脱毛について簡単にご説明しましょう。

 

・光脱毛について

光脱毛とは、肌に特殊な光を当てて毛根のはたらきを抑制し、ムダ毛を発生しにくくさせる脱毛法です。皮膚に接触する方法を取らないため安全性が比較的高いと言われていますが、用いる光の性質や施術部位によっては照射時に熱さを感じることもあります。

 

また光脱毛の多くは、同じく光を照射してお肌を活性化させ、美肌へ導く「光美容」と同じ原理を利用している為、肌へのダメージが少ないとされています。ただし、医療脱毛のように高出力の機器で毛根を焼いて破壊する方法ではないため、発毛を永久に止められる効果までは期待できないといわれています。

 

・光脱毛の種類

光脱毛は、機器の種類や原理によっていくつかの方式に分けられます。

現在サロンで取り入れられている光脱毛の種類には「IPL脱毛」、「SSC脱毛」、「ハイパースキン脱毛」、「HPL脱毛」、「SHR脱毛」などがあります。

 

次の項目では、光脱毛の一種である「IPL脱毛」について詳しくご説明しましょう。

 

IPL脱毛とは?SSC脱毛とどう違う?

IPL脱毛は現在多くのサロンで行われており、SSC脱毛と並んで光脱毛の主流ともいえます。ここでは、SSC脱毛との違いについても取りあげつつ、IPL脱毛についてもっとくわしく知っていきましょう。

 

【IPL脱毛】

 

IPLとは「Intense Pulsed Light」の略称で、IPL脱毛は広帯域の光(IPL)を肌に当てて毛根が毛を生やすはたらきを抑え、発毛させなくする脱毛法です。光を肌に当てることで毛の黒い部分(メラニン色素)が反応し、光の作用で毛根内に発生する熱が毛母細胞を弱めることで脱毛します。医療レーザー脱毛の出力を弱めたものと考えるとわかりやすいかもしれません。

 

脱毛のメカニズムは医療レーザー脱毛とほぼ同一ですが、IPL脱毛機器は脱毛サロンで施術ができるよう光の出力を弱めています。そのため、痛みや肌へのダメージは医療レーザー脱毛より少なく抑えられますが、脱毛に必要な施術回数は増えてしまいます。また、皮膚の黒い部分に反応する光を使うため、ホクロやあざの部分には施術できませんし、うぶ毛や薄い毛には効果があらわれにくいというデメリットもあります。

 

ちなみに、IPL機器はもともとエステサロンなどでの美肌トリートメントに使われていました。IPLには毛穴の開きを改善したり、顔の赤みやくすみを解消させたりする作用もあるためです。脱毛だけでなく、美肌効果にも用いられる機器なのです。 

 

【SSC脱毛】

SSCとは「Smooth Skin Control」を略称で、SSC脱毛は抑毛効果があるジェルと光を併用する方法です。ジェルを先に肌に塗り、そのあと光を当てることでジェルの抑毛効果を肌の上で発揮させます。光によって発毛のメカニズムに作用するのではなく、ジェルが持つ抑毛効果を光が引き出すという点が他の光脱毛とは異なります。施術時の痛みが少なく、ジェルによる美肌作用が期待できる点は大きなメリットです。しかし、この方法では完全に毛根のはたらきを抑制することはできないため「脱毛」というより「抑毛」の効果にとどまる点はデメリットといえます。

 

医療脱毛との違いについて

前述のようにIPL脱毛のメカニズムはクリニックで用いられている医療レーザー脱毛と原理は似ています。次に、IPL脱毛とよく似た医療レーザー脱毛の違いについてご説明させていただきます。

 

【1.照射する光の出力】

メラニンに反応する光が毛根に作用するという原理は、医療レーザー脱毛もIPL脱毛も同じです。ただし、医療レーザー脱毛で用いられる光はとても強力で、1度施術すれば半永久的な脱毛効果が得られるもの。サロンで使われるIPL脱毛は出力を抑えてあるため、何度か通ってはじめて効果を感じることができます。

 

【2.施術可能な人】

医療レーザー脱毛はとても高出力なため、医師の免許を持つ方でなければ取り扱えません。そのため、病院やクリニックでなければ施術を受けることができません。

一方、IPL脱毛の機器は低出力なので民間のサロンでも施術を受けることが可能になります。

 

【3.肌への刺激】

医療レーザー脱毛は出力が高い分肌への刺激も強くなる傾向にあるため、肌が敏感な方や痛みに弱い方は施術できない場合があります。

一方、IPL脱毛の場合は肌への刺激も強すぎないため、ダメージを受ける可能性も低くなります。とはいえ、熱を加えて脱毛する原理は一緒なので、極端に刺激に弱い方の場合は注意が必要です。

 

IPL脱毛の特徴や効果、痛みについて

光の作用で脱毛でき、美肌効果も期待できるIPL脱毛。ここではIPL脱毛の特徴についてご紹介し、更に掘り下げていきます。

 

【効果があらわれる目安は「施術6回」】

IPL脱毛は光の出力が穏やかに設定されているため、脱毛の効果が実感できるのは何度か通ってからになります。具体的な目安は「6回」といわれており、サロンでのコースなども6回を1セットとしているケースが多いです。

 

【通う頻度は「毛周期」「脱毛周期」を考慮する】

IPL脱毛の光はメラニン色素に反応して毛根を抑制するため、「毛周期(毛が生えて成長し、抜けてまた生えるサイクル)」に配慮して施術を行う必要があります。黒い毛が生えている状態、つまり「成長期」にある毛にだけ作用し、「発毛期(毛が生え始める時期)」「休止期(毛が抜け、新たな毛を生やすまでの間)」の毛には効き目がありません。そのため施術の頻度も毛周期や光による肌への刺激を考慮し「2~3か月に1度」とされている場合が主流です。前述の目安である6回で効果を実感できるとすれば1年~1年半は見ておく必要があります。

 

【痛みは少ないものの、熱さを感じる可能性あり】

IPL脱毛は光の出力が穏やかなため、一般的には痛みが少なめな脱毛法といわれています。ただし、毛根に熱を加えて抑毛する方法をとる以上は、部位などによって痛み・熱さを感じる可能性もゼロではありません。特に、VIOラインやワキなど肌が敏感な箇所は、痛みを強めに感じてしまうこともあるでしょう。

 

【ホクロやあざは隠して施術されてしまう】

肌の黒い部分(メラニン色素)に熱を加える方法なので、IPL脱毛ではホクロ・あざ・真っ黒な日焼けなどの箇所に光を当てることができません。それらの箇所はテープで覆うなどして施術されるため、その部分の脱毛はできないということになってしまいます。

 

IPL脱毛のメリットとデメリット

IPL脱毛の仕組みや特徴について、くわしくご紹介してきました。ここでは、IPL脱毛のメリット・デメリットについてご紹介します。

 

【メリット1:黒くて太い毛は効果が出やすい】

IPL脱毛は、黒い部分ほど作用しやすい特徴を持っています。そのため、剛毛でお悩みの方や毛量が多く毛が濃いことでお悩みの方は効果を早めに感じられるかもしれません。

 

【メリット2:美肌作用も期待できる】

先にご紹介した通り、IPL脱毛の光はもともとエステなどで美肌トリートメントに使われていたもの。IPL脱毛は毛を減らしながら、毛穴の引き締めやくすみ除去などの美肌効果も期待できます。

 

【メリット3:医療レーザー脱毛より痛くない】

痛いことで知られる医療レーザー脱毛と比較し、IPL脱毛はほぼ同じ方式にもかかわらず、出力が弱いため痛みが抑えられています。クリニックでのレーザー脱毛に痛くて挫折した方でも、気軽に施術を受けられるかもしれません。

 

【メリット4:広範囲の施術が短時間で可能】

IPL脱毛は光の照射範囲が広く、背中などの広範囲の施術も比較的短時間で行えます。

 

【デメリット1:うぶ毛・細い毛・白髪は脱毛しにくい】

黒くて太い毛ほど効果があらわれやすいIPL脱毛では、細くて薄いうぶ毛のような毛や、白髪に対する効果はあまりないといわれています。

 

【デメリット2:日焼け肌への施術がむずかしい】

メラニン色素の多い箇所に熱を加えて脱毛するIPL脱毛は、日焼けで黒くなった肌や色素沈着で黒ずんだ肌に光を当てると肌ダメージの心配があります。真っ黒に日焼けしてしまうと施術がむずかしくなる点は、IPL脱毛の代表的なデメリットと言えます。

 

IPL脱毛の施術の手順や流れについて

ここでは、IPL脱毛を実際に行う場合の施術の手順についてご紹介します。

 

【1.施術部位にジェルを塗る】

IPL脱毛では、施術する前に必ずジェルを塗布します。ジェルを塗る目的は熱さを低減する冷却効果や、保湿成分などで肌を保護することが主です。

 

【2.光を当てる】

ジェルを塗ったら、その箇所にまんべんなく光を照射していきます。

 

【3.アフターケア】

照射が済んだら、施術後の肌のほてりを抑えるクールダウン目的でのケアを必ず行います。

 

IPL脱毛の注意点について

ここでは、IPL脱毛を受ける際の注意点についてくわしくご紹介します。

 

【1.顔脱毛・VIO脱毛について】

IPL脱毛で顔やVIOラインの施術をする場合、脱毛可能な範囲に注意が必要です。目・鼻・口とVIOラインには粘膜の部分があり、粘膜に近い部分は肌が敏感なため肌におだやかといわれるIPL脱毛でも施術はできません。

 

【2.施術直後に気をつける点】

IPL脱毛では、施術後しばらくは肌が熱を持った状態になります。そのため、脱毛期間中に紫外線を強く浴びてしまうと肌ダメージの原因となってしまいます。脱毛に通っている間(特に施術直後)は、日焼け対策をしっかりおこない、紫外線によるダメージを防ぐようにする必要があります。

 

IPL脱毛はこんな方におすすめ!

痛みが少なく、太い毛にも効果が期待できるIPL脱毛。ここでは、どんな方にIPL脱毛をおすすめできるかについてご紹介します。

 

【1.ムダ毛が濃いことでお悩みの方】

剛毛でお悩みの方には、黒い毛の毛根にしっかり作用するIPL脱毛がおすすめです。その反面、色素の薄い毛やうぶ毛を中心に脱毛したい方は「ハイパースキン脱毛」のように、毛の濃さに関係なく脱毛効果を得られる脱毛法がおすすめです。

 

【2.多少痛みがあってもガマンできる方】

IPL脱毛は肌におだやかとはいえ、毛根に熱を加えて発毛を抑制する脱毛法です。個人差はありますが、痛みに敏感な方や部位によって痛みや熱さを感じることがあるでしょう。「痛みのガマンに慣れている」「熱くても冷やせば平気!」という方には、おすすめの脱毛法です。もし「少しでも痛いのはイヤ!」「VIO脱毛が痛くて挫折したことがある」という方の場合は、まったく痛みや熱さを感じずにしっかり脱毛できる「ハイパースキン脱毛」を選ぶのがおすすめでしょう。