「カミソリを使ったムダ毛処理を1度もしたことがない」という方は、おそらくとても少数派ではないでしょうか。女の子は中学生になった頃からホルモンバランスが変化し、腕や脚のムダ毛も増え始めます。刃がむき出しになったカミソリは怖いので、その頃はT字型のカミソリで剃っていたという方も多いでしょう。
そこで今回は、カミソリを使うムダ毛の自己処理のお話をしましょう。カミソリを使うと何故良くないのか、脱毛中の自己処理はどうすればよいのかなど、ぜひご参考にしてください。
■カミソリを使ったムダ毛処理の効果は2~3日
カミソリでムダ毛を剃るのは手軽ですから、思いついたときすぐに行えます。「たった今、明日の海水浴に誘われた!」「週末に温泉へ行くのにムダ毛だらけ!」という急な事態のときには、ついつい剃ってしまいたくなるもの。
カミソリでムダ毛を剃れば、それから数日は毛のことを気にせずに過ごせます。でも結局、カミソリでの処理は毛を根元からカットしたにすぎません。すぐ毛が伸びてきますから、気になり始めるのも時間の問題でしょう。「怪我に気をつけながら丁寧に剃っても、効果はほんの2~3日」と思うと、ちょっと悲しくなりますね。
■トラブルやデメリットの可能性は?
肌に刃物を直接当てるのですから、トラブルやデメリットの可能性がゼロというわけにはいきません。ここでは、カミソリでムダ毛を剃ることで起こり得るトラブルについてご紹介します。
【1.肌をちょっとずつ削っている】
カミソリで顔の毛を剃ると、肌のくすみが取れて「あか抜けた」ような印象になります。
これは一見メリットなのですが、実は肌表面の必要な角質まで削り取ってしまっていることも。ひんぱんに肌にカミソリを当てていると、肌のバリア機能が乱れて乾燥や肌荒れの原因になってしまいます。
【2.刺激が積み重なると、色素沈着を起こす】
カミソリが少しずつ肌表面を削っているとなれば、肌に刺激を与えてしまっているはずです。肌は刺激を受けると防御反応でメラニン色素をたくさん作ってしまうため、これが蓄積すると黒ずみ=色素沈着を起こしてしまうのです。ワキのムダ毛をひんぱんに剃り続けたことで、ワキの黒ずみに悩まされるなんてことも少なくありません。
【3.脱毛サロンで施術を断られる可能性も】
カミソリで自己処理を続けたことでのトラブルに悩んだ末、勇気を出して脱毛サロンへ!
でも、せっかく行ったのに「ちょっと重症の肌荒れなので今はやめた方が……」「色素沈着がひどいので、施術できないかも」と言われる場合もあります。カミソリで無理に自己処理し続けた結果、サロン脱毛もできないということになることもあるので注意が必要です。
■カミソリを使った自己処理の正しい方法
どのご家庭にもあるカミソリですが、お肌のためにはあまり使わないほうが良さそうですね。でも、「どうしてもカミソリで剃らなければいけない!」という事態に見舞われたときは、以下の方法で刺激を避けながら剃るようにしましょう。
【1.「3枚刃」以上の、高機能カミソリで剃る】
カミソリの刃の枚数の多さと、肌への刺激の少なさは比例関係にあります。刃の枚数が多いと少ない力加減で毛をカットすることが可能になります。これにより刃を肌に押し当てずに済むため、肌へのダメージも少なくすることができます。ムダ毛の事故処理に関しては3枚刃以上のカミソリを使用するようにしましょう。
【2.「逆剃り」は肌を傷める! 必ず毛の流れに沿って】
毛の流れに逆らって剃る「逆剃り」をすると、深く剃れるため一見肌はツルツルになります。しかし、肌への刺激は強くなってしまいます。逆剃りはなるべく避け、毛の流れに沿って押しつけずに剃ることを心がけましょう。
【3.シェービング用のクリームを使って剃る】
「石けん剃り」といって、石けんやボディソープでシェービングをする方もいるかもしれません。しかし、石けんは洗い流す際に肌の汚れと一緒に皮脂まで洗い流してしまいます。そのうえカミソリを当てることで乾燥が余計進み、肌荒れを引き起こすかもしれません。ボディソープや石けんは使わず、シェービング専用のクリームで剃るようにしましょう。
【4.剃ったら必ず保湿のお手入れを!】
カミソリで毛を剃った後の肌は、見えない細かなダメージや乾燥が起こっている状態です。すぐに化粧水やボディミルクを塗って、保湿のお手入れをしましょう。
■カミソリ以外の避けるべき自己処理方法
自己処理の方法は、カミソリや電気シェーバーだけではありません。カミソリも可能な限り避けた方がいい方法ではありますが、それ以上に避けた方が良い方法もあります。
【1.除毛クリームを使う方法】
一見肌に刺激を与えなそうに見える除毛クリームですが、その仕組みは化学物質で毛を溶かすというもの。安全性や肌への刺激に配慮したものが増えているとはいえ、毛を溶かすような物質を肌に直接塗っているということです。
【2.毛抜きや市販の脱毛器】
手軽に使える毛抜きや、短時間でツルツルの肌になれる家庭用脱毛器はつい使いたくなってしまうもの。しかし、無理に毛を抜く方法はできるだけ避けましょう。「埋没毛」といって、毛が毛穴に埋まったまま伸びてポツポツ黒く見えてしまう症状が出ることもあります。更に、無理に毛を抜くことで毛穴が傷ついて炎症を起こし腫れる「毛嚢炎」になってしまうかもしれません。
■脱毛中の自己処理について
脱毛サロンに通うようになれば「前日までに自己処理してきてくださいね」と言われることもあります。「自己処理を不要にするための脱毛なのに、なぜ自己処理が要るのか」と、疑問を感じることもあるのではないでしょうか。しかし、それにはしっかりとした理由があります。
【1.自己処理が必要な理由】
脱毛サロンでは、メラニン色素に反応する光を利用して施術をおこなっています。黒い毛が長く伸びた状態だと、過度に光に反応して高熱が加わってしまうことも。高熱によるやけどなどの事故を防ぐためにも、ムダ毛はできるだけ無い状態の方にすることで安全に施術が可能となります。
サロン脱毛の中には「ハイパースキン脱毛」のように、メラニンと関係なく「毛の卵」にだけ作用する光を使う脱毛法もあります。しかしその場合も、毛が伸びていると光が当たりにくくなり、本来の効きが得られない可能性があるため、自己処理は必要になります。
【2.脱毛中はNGな自己処理方法】
脱毛中の自己処理でおすすめの方法は「電気シェーバー」を使うこと。それ以外の方法はあまりおすすめできないのですが、特に「これはダメ!」という自己処理方法は以下のとおりです。
・毛抜きや脱毛器で抜く方法
脱毛ワックスやテープを使う方法も、毛を無理に抜くためNGです。
・除毛クリームを使う方法
化学物質が肌への刺激になるため、脱毛中は避けましょう。除毛スプレーや除毛ジェルなども、原理が同じですから同様です。
・カミソリで剃る
毎回カミソリを使って剃ると、けっこうな頻度で剃ることになってしまいます。毎回肌に刺激を与えてしまいますので、定期的にカミソリを使うのはやはり避けた方がよいでしょう。
■脱毛中の正しい自己処理方法
脱毛中の自己処理では「抜いてはいけない」「肌を傷めない」「化学物質などは使わない」の3原則を守ることが大切。そうなると、極力刺激の少ない剃り方で自己処理をする必要があります。
そうなると、電気シェーバーでの事故処理が最もオススメの方法となります。
【1.肌への刺激を少なく自己処理を行う「電気シェーバー」】
「剃ることは剃るけれど、刃を直接当てるカミソリを使わない」という方法が、脱毛中の自己処理には最善になります。「電気シェーバー(電気カミソリ)」は肌に刺激を与えず安全に剃れるカミソリです。実際に、脱毛期間中の自己処理には、ほとんどのサロンで電気シェーバーをおすすめしています。
【2.電気シェーバーの選び方】
電気シェーバーを選ぶときは「肌へのやさしさ」「安全性」などに配慮されている「レディースシェーバー」がおすすめです。問い合わせれば、店内で使用しているシェーバーの機種やメーカーを教えてもらえるサロンもありますので、それを参考にするのもよいでしょう。
【3.剃りにくい場所は無理に剃らない】
VIO(デリケートゾーン)や背中など、ご自分で剃ることがむずかしい場所は、怪我を避けるためにも無理に剃らないのが吉。怪我をしてしばらく施術できなくなってしまうよりは、どうしても剃り切れない場所はサロンにお手伝いしてもらう手もあります。追加のシェービング料金がかかるお店もありますが、VIOや背中のそり残しならサービスで剃ってくれるお店もあるため、シェービングサービスのついたサロンをそもそも選ぶというのが賢い選択でしょう。「ハイパースキン脱毛」でおなじみの「ディオーネ」では、毎回前日までに自己処理をする決まりはありますが、少しの剃り残しなら追加料金なしでシェービングが可能です。